うららさんの宮古の店こ屋さんの絵のギャラリーを独立させました。
                    
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 その3 絹良京染店さん 間瀬時計店さん 愛宕食堂さん ササソウ電気さん  坂竜米穀店さん
        伊勢屋さん
  
伊勢屋さん
向町の「伊勢屋」は、3年前に店仕舞いしたと、ちょうど宮古にいた団子好きの娘から聞いていました。

醤油の効いた焼き団子、アンコを巻いた小豆団子、それとゴマもうずのようなゴマ団子が名物なのでした。赤飯とスットギ好きの私は帰省するたびに、伊勢屋さんに立ち寄るのが大の楽しみでありました。

お土産用にと沢山買うと、揚げ団子やすっとぎを1パックおまけしてくれるのもとっても嬉しいものでした。
そんな伊勢屋さんの店仕舞いの理由は知らないけれど、かなりの喪失感を感じたのを覚えています。

大震災のちょっと前に帰省していたときに、ほんとに店仕舞いしたのかどうか確かめにその路地に行ってみたら、ほんとうに何もない更地になっていました。あの細く狭い路地にあった「伊勢屋さん」、カメラを向けると反対側の飲み屋さんの玄関にへばりつくようにして28mmの広角でやっと全体が収まるかといったモルタルの大きな建物でした。

そんなわけで、その存在感を絵にするにはなかなかに難しいのであります。自分でも描けないとずうっと思っていたのですが、宮古の作品展の好評にお応えすべく、やっぱり描こうかと思い立ちここ数日、いろいろと収まりやらその存在感を表現すべくトライしてみたわけであります。

実際の「伊勢屋さん」なかなかこんなものではないけれど、まあ、バーチャルですが名物団子・・・いただげんすぅ(笑)
(2012.10.1)

いづみさん
 末広町から中央道りに出るちょっと前ぐらいにある婦人服と化粧品のお店が「いずみさん」です。帰省するたびに、とってもお洒落なお店の様子に魅かれていましたが、なにぶんこちらはむさい中年男でありまして、お店の中にお邪魔するわけにもいきません。
 これも震災前の1月末の撮り置きの写真を眺めながら描きましたが、あいにく正面画像を撮ってませんでした。そこで左右どちらも15度ほどの斜めから撮った写真がモチーフになりました。
 しかし、出来上がった絵は何故かびったり正面から・・・
 お陰さまで時間もたっぷりかかりましたが、正面だけでなく左右のショウウィンドウもよーく見えるように描けました。実際昼間の写真にはいろいろな映り込みが入るので、それを除去して描いて行くのも一苦労・・・ ちょっと不思議にファンタジックなお店になりました。
 うちのかみさんが1中の生徒会執行部時代に下のお嬢様にたいそうお世話になったとか・・・宮古はIT’S SMALL WORLDですが・・・それが、また、よごぜんす。
(2012.8.27)

坂竜米穀店さん
 2012年7月の三連休、恥ずかしながら牛乳の食当たりで胃腸を壊して、しん吟の日々・・・
それでもペンタブレットに張り付いて、先の大津波で流失してしまった故郷のお米屋さん
の建物を描いていました。ご店主の「家屋店舗流失しましたが、これからも老骨にむち打っ
て頑張りたい。」との言葉を数日前にWEBで見たのがモチベーションになりました。

 実は震災の直前に義父の葬儀で帰省したとき、たまたま撮っていたお店の写真がモチーフ
ですが、それが大津波の40日前のお店の佇まい。その前の年にもなかなかいい感じの存在感の
あるお店、しかもお店の名前が「坂竜米穀店」ということで自分でもいつか絵にしてみようと思
ってはいたものの、やっとこさ何とか絵にすることができました。(2012.7.17)


ササソウ電気さん
2008年12月の中旬に1週間ほど宮古に帰っていました。今年は仕事がらみの難しい頼まれごとが2本、専門外の研修会の講師と子牛の教科書の原稿書き。この齢になると、人から頼まれ自分でなんとかできそうなことは少しでもお答えしたできればと、それぞれ1か月ほど集中して打ち込んで何とか要望にお応えできたと思ったものの、やはり難題を終えたあとには充電が必要なのでした。
 夜に宮古に入って、たどりついた自分の部屋はもともと火の気のないところ、夜の気温は4℃ぐらいでした。 寝入りにオイルヒーターを二つ持ちこんで、両方とも付けて寝たのですが、、夜中にあまりの寒さで目が覚めたら、なんと、いつのまにかヒューズが飛んでいたのでした。 真っ暗でどうしようもなくて、朝になるまで寒い布団の中で辛抱した次第です。
 そして、さっそく翌日に朝撮りで宮古の街をぶらぶらと歩き回っていたのですが、途中で思い出したのは件の15アンペアのヒューズなのでした。 向町のササソウ電気さんが開いていたので、入って「あのー、15アンペアのヒューズくたせんせ・・・」、電気店の奥様が一生懸命、ヒューズやらもろもろの入った引き出しの中をガサゴソとずいぶん探していただいたのですが、15アンペアといういまどき稀有の低容量のものはみつかりません。
 こっちもないと困るのでストーブの事情をお話しし、とりあえずの一時しのぎという条件で20アンペアを分けていただきました。さらに、古いヒューズだからお金もいらないと・・・
 そんなこんなで冷え切っていた身体がじんわりとあったかくなったササソウ電気さんに感謝を込めて描いてみました。
(2009.1.19)
愛宕食堂さん
 2007年11月、朝の浄土ケ浜から戻りがけに愛宕界隈を歩いてみたら、おおおっと愛宕食堂が準備中でした。お店の暖簾はまだ出されていなかったのですが、メニューの並んだショウウィンドウの覆いがはずされて、外から覗くことが出来ました。
 緑色の暖簾は後でほかのサイトの写真を眺めながら描き加えて、やっとこのWEBでもオープンする運びとなりました。
 オリジナル・サイズは以前に描いた同じ界隈の直助屋さんにまけずおとらず3200pixを越える大きな絵になってしまいましたが、ほんとに最後の暖簾をかけるまで描いてて楽しくもあり、苦しくもあり、長い時間がかかりました。
 しかし、やっぱりこの存在感のある建物はずうっとあの場所に残っていてほしいものだと思いました。
(2008.6.21)
間瀬時計店さん
 2007年11月のとある雨降りの夜のこと、大通り界隈を傘を差しながらブラブラと・・・。
雨に濡れて身体も冷えてきたので、そうだフローラで何か食べようかと思ったら・・・
   「えっ、ない。」
 お店の形が全て消えてのっぺらぼうのような建物が残っていました。
 がっかりしながらしかたなく歩みを進めると・・・
   「おおっ、シチズン坊やだぁ!!」
 覗き込むときらめくような時計と宝石の数々が明るく照らされていたのでした。
 昼間も同じところをぶらついていたのに、全然、気がつかなかったのはなぜ?

 道路を渡って反対側から眺めたら、一瞬雨も消えて、その時計店が街の宝石のように輝いて見えました。
「間瀬時計店さん、Nice to Meet You!」お店の佇まいに嬉しくなった雨の夜でした。
(2007.12.28)
 
絹良京染店さん

 保久田のTamiserさんにパンこを買いに行ってお店を出たときに、その建物に気づいたのでした。
「絹良京染店」・・・確か和見町子供会のときここのお嬢さんが1つ下の学年にいたったがぁ。
よく見るとウィンドウには反物が飾られガラス戸の向こうにもお着物が並べられておりました。
あまり着物には縁のない私ですが、このお店の佇まいに魅せられるのは和への憧れの心が残っているからなのでしょうか。
 12月に入って、ちょうどうちのかみさんがお茶会があるとかで、着物がどうの着付けがどうのと言っていた…その我が家のにわか着物ブームに影響されて描いてしまった一枚でしたが、絹良さんごめなせんせ・・・。
(2007.12.22.
)


      
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